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2024.03.14 IT資産管理

IT資産の棚卸しとは?目的や方法・効率化するポイントを解説

「IT資産の棚卸しのやり方を知りたい」
「もっと効率よくIT資産の棚卸しをしたい」
このようなお悩みをお持ちではないでしょうか。

IT資産の棚卸しは、社内のIT資産を整理し、コンプライアンスやセキュリティを守るために重要です。本記事では、IT資産の棚卸しの方法や効率化のポイントを解説します。

現在棚卸しが上手くできずにお困りの方にとって、解決の糸口となるでしょう。ぜひ最後までお読みください。

Index

IT資産の棚卸しとは

IT資産の棚卸しを行う目的

IT資産の棚卸しのやり方

IT資産の棚卸しの実施頻度

IT資産の棚卸しで起こりうる問題

IT資産の棚卸しを効率化するポイント

IT資産の棚卸しに管理ツールを導入した事例

IT資産の棚卸しに管理ツールを導入する際の注意点

まとめ

IT資産の棚卸しとは

IT資産の棚卸しとは、社内のハードウェアやソフトウェアなどを整理し、現状を把握することです。棚卸しの対象になる主なハードウェアやソフトウェアは、以下のとおりです。

【ハードウェア】

  • パソコン
  • スマートフォン
  • プリンター
  • キーボード
  • マウス
  • USBメモリ

【ソフトウェア】

  • OS
  • Office系ソフト
  • ウイルス対策ソフト
  • ドライバーソフト

まずは社内で使用、保管しているIT資産を洗い出しましょう。

IT資産の棚卸しを行う目的

IT資産の棚卸しを行う目的は、主に以下の3つです。

  • コンプライアンスを遵守するため
  • コストを最適化するため
  • セキュリティを強化するため

コンプライアンスを遵守するため

IT資産の1つにソフトウェアライセンスがあります。しかし適切に管理されていない場合、ライセンスの不正使用になる危険があるため注意が必要です。

不正使用に気づかないまま使用を続けていると、最悪の場合罪に問われ、社会的な信用を失う可能性があります。ライセンスの契約や著作権違反で社会からの信用を失わないために、棚卸し作業を定期的に行うのが大切です。

コストを最適化するため

IT資産をきちんと管理していないと、本来は不要なパソコンやソフトウェアなどにお金を支払っている可能性があります。

自社にとって不要な端末やソフトウェアなどを処分、解約すれば、無駄なコストを削減できます。ただでさえ不足しがちなIT予算を無駄に浪費することは避け、適切に運用を行っていきたいところです。

セキュリティを強化するため

ソフトウェアのライセンス期間が切れたままだと、不正使用に当たるとお伝えしましたが、実はセキュリティも脆弱になります。

不正使用が確認されたソフトウェアは、サポートやアップデートの対象外だからです。定期的にアップデートしなければ、ソフトウェアが脆弱になり、サイバー攻撃などを受けるリスクが上がります。

社内データや顧客情報などを守るためにも、IT資産の棚卸しでアップデートの状況を確認し、セキュリティを強化しましょう。

IT資産の棚卸しのやり方

IT資産の棚卸しのやり方は、以下の3ステップで行います。

1.台帳を準備する
2.ハードウェア・ソフトウェアを棚卸しする
3.台帳と棚卸し結果を照合し台帳を更新する

1.台帳を準備する

IT資産を正確に把握するためには、紙やスプレッドシートなどに書き出すのがおすすめです。台帳には、以下の項目を記入します。

  • 端末の種類
  • 品名
  • 設置場所
  • 購入時の価格
  • 購入年月日
  • 耐用年数

一見すると手間に感じますが、最初にきちんと台帳を準備しておくとあとの整理がスムーズに進みます。

2.ハードウェア・ソフトウェアを棚卸しする

ハードウェアを棚卸しする際は、現物に番号などを記載したシールなどを貼り、台帳と照らし合わせるとわかりやすいです。ソフトウェアライセンスは、ハードウェアとの紐づけが必要です。

ソフトウェアライセンスを棚卸しする際も、台帳に記入しましょう。以下の項目を書き出してみてください。

  • ライセンス数
  • 名称
  • 契約内容
  • 購入元
  • 保守契約の有無
  • 取得年月日

3.台帳と棚卸し結果を照合し台帳を更新する

台帳と棚卸し結果が一致しているかどうかを確認します。

万が一台帳と現物に差異があった場合は、どちらかに誤りがないか再度確認します。確認後に、正しい情報で台帳を更新することも忘れないようにしましょう。

IT資産の棚卸しの実施頻度

IT資産の棚卸し時期は、企業によってさまざまですが、最低でも年に1回は実施するのがおすすめです。

こまめにIT資産の棚卸しを行うと、万が一台数やアカウント数に差異が出た場合でも迅速に対応ができます。

IT資産の棚卸しで起こりうる問題

IT資産の棚卸しで起こる可能性のある問題は、以下の5つです。

  • 端末数を把握できていない:本来は必要のない機器やライセンスの費用を支払っている可能性がある
  • 全社管理できていない:部署ごとに管理方法が異なると、十分なセキュリティ対策が出来ず、セキュリティホールが発生する可能性がある
  • 人手が不足している:IT資産管理に人手を割くことが難しい
  • 管理台帳への入力ミスが起こる: 入力担当者の人的作業によって誤字脱字や数字の転記ミスなどが起こりやすい
  • 対象資産の把握ができていない:インシデントが起こった際に、対象端末を探し出せず、必要な対策がとれない

棚卸しにおける課題は、IT資産管理ツールで解決できます。詳細は、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてお読みください。

IT資産管理とは?必要性や課題・ツールの導入効果について説明

IT資産の棚卸しを効率化するポイント

IT資産の棚卸しを効率化するには、IT資産管理ツールの導入がおすすめです。

IT資産管理ツールは、パソコンやスマートフォンなどのハードウェアや、ソフトウェア・ライセンスなどの保有・利用状況を可視化し管理します。主な機能は、以下のとおりです。

【IT資産管理ツールの主な機能】

  • 台帳管理:IT資産の基本的な情報に加え、使用部門や使用者情報なども含めて管理できる
  • インベントリ管理:台帳の管理・作成を行う上で、ネットワーク上で接続されたIT機器を自動的に検索して、管理対象の情報を自動的に収集できる
  • ライセンス管理:OSやアプリケーションが利用可能なパソコン台数や、未使用のライセンス数を把握できる
  • 操作ログ管理:ファイル操作やプロセス起動ログなど、操作記録を管理できる
  • デバイス制御:デバイス単位またはパソコン利用者単位で、使用を制限できる
  • リモートコントロール:社内のパソコンやサーバーを遠隔地から操作できる

IT資産管理ツールを利用すれば手作業をせずに済むため、ヒューマンエラーが起こりにくくなります。また今まで担当していた社員の手が空き、他の仕事に人員を割けます。

IT資産の棚卸しに管理ツールを導入した事例

IT資産の棚卸しに管理ツールを導入した事例(A社)を紹介します。

A社では、情報システム部で約3,000台のパソコンを管理・運用していましたが、管理運用業務に非常に時間を要し、リソースの確保も難しかったため、主業務である基幹システムや業務アプリの管理に注力できない状態が続いていました。さらに、遠隔拠点にはリモートで対応しており、きめ細かいパソコンの管理・運用ができないことも課題でした。

そこで、IT資産管理ツールを導入したところ、利用状況の把握が容易になり、効率的な管理・運用を実現できました。例えば、配布したものの使用されていないパソコンをIT資産管理ツールで確認し、各部署に返却を促すことで、倉庫在庫の適正化や資産の有効活用を実現しました。また、IT資産管理ツールの導入とともに台帳管理のプロセスを明確化したことで、管理の精度も向上、現在は1台の誤差もなく管理されています。

同じようなお悩みを抱えている企業は、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。

IT資産の棚卸しに管理ツールを導入する際の注意点

IT資産の棚卸しに管理ツールを導入する際は、以下の2点に注意しましょう。

  • 自社に最適なツールを選ぶ
  • 社内に浸透させるための取り組みを実施する

自社に最適なツールを選ぶ

IT資産管理ツールにはさまざまな種類があるため、自社にあった最適な製品を選ぶのがポイントです。ツールを選ぶ際は、以下を参考にしてみてください。

  • 導入目的:解決したい課題を明確にし、必要な機能を洗い出しておく。セキュリティやコンプライアンス強化を目的に導入する事例が多い。
  • 対応範囲と機能:自社の課題に対応できる機能が備わっているかをチェックする。セキュリティ対策が目的なら特化しているツールを導入すべき。
  • 料金体系:オンプレミス型かクラウド型かをチェックする。事前に予算や支払い方法などを決めておき、条件に合っているかを確認する。
  • 操作性やサポート体制:初めての社員でも操作しやすいか、万が一トラブルが起こった際のサポート体制は整っているかなどを確認する。

社内に浸透させるための取り組みを実施する

新しいツールを導入する際は、誰もが戸惑うもの。そのためIT資産管理ツールを社内に浸透させるための取り組みが必要です。

具体的にはマニュアルの作成や研修などを行い、全社員がIT管理ツールの重要性を理解できるようにしましょう。

まとめ

IT資産の棚卸しは、最低でも年に1回、できれば定期的に行いましょう。しかし膨大な社内のIT資産を手作業で行うのは大変です。IT資産管理ツールやサービスを導入すれば、端末の把握不足や人手不足などの課題を解決し、社内の重要な資産を可視化できます。DRSでは、IT資産管理サービス「DREAMS(ドリームス)」を提供しています。専門スタッフがIT資産管理の導入から運用までをトータルサポートいたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

また、パソコンの運用・管理を効率化したい方は、DRSの「PCLCMサービス」をご検討ください。調達から処分までをパッケージ化した「Assist Plus(アシストプラス)」と、カスタマイズ可能な「PCLCMサービス」で、お客様のパソコンライフサイクルに関するお悩みを解決します。

興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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