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2024.03.27 IT資産管理

PC管理台帳とは?必要性や作成するときの注意点、基本項目について解説

PC管理台帳の導入は、企業が直面する様々なIT課題を解決する鍵です。IT資産を適切に管理することで、業務の効率化、セキュリティの向上、コスト削減を図れます。

本記事では、PC管理台帳の基本概念から、その必要性、作成時の注意点、基本項目、さらには作成・運用のポイントまで、詳細にわたって解説します。

Index

PC管理台帳とは

PC管理台帳はなぜ作成が必要?

PC管理台帳を作成するときの注意点

PC管理台帳の項目

PC管理台帳の作成方法

PC管理台帳を作成・運用するときのポイント

まとめ

PC管理台帳とは

PC管理台帳とは、企業や組織が所有するPCや関連機器の情報を一元管理するための文書やデータベースです。この台帳には、購入日、スペック情報、使用者、保証期間といった各機器の詳細が記載されます。

正確な台帳管理により、IT資産の可視化が実現し、効果的な資産運用とセキュリティ管理が可能になります。

PC管理台帳はなぜ作成が必要?

企業がPC管理台帳を作成する理由は多岐にわたります。主な目的は、資産の正確な把握、無駄の削減、セキュリティリスクの管理、法令遵守です。

特にセキュリティ対策の観点からは、機密情報を扱うPCの適切な管理が重要となります。また、台帳を整備することで、予期せぬトラブルや機器の故障時に迅速に対応することが可能です。

仮にPC管理台帳の作成を怠ってしまうと、PCの所在や状態が把握できないため、盗難や不正利用、情報漏洩などのリスクが高まります。また、古いOSやセキュリティソフトのまま放置されたPCはウイルス感染のリスクが高くなります。

PC管理台帳を作成するときの注意点

PC管理台帳を作成する際には、正確性と最新の情報の保持が重要です。台帳に誤った情報が記載されていると、管理の意味をなさなくなります。

また、PCの購入や廃棄、使用者の変更があった際には、速やかに台帳を更新する必要があります。台帳の情報には、使用者名などの機密情報も含まれますので、アクセス制御を適切に行うことも忘れてはなりません。

PC管理台帳の項目

PC管理台帳には、PCの基本情報に加え、購入情報、保守期間、使用者情報などが含まれます。

具体的には、以下の項目のような管理に必要な情報を網羅していなければなりません。

PC情報
  • メーカー
  • 型番
  • シリアルナンバー
  • 購入日
  • 設置場所
  • 資産価値
OS情報
  • 種類
  • バージョン
  • ライセンス情報
セキュリティ情報
  • セキュリティソフトの種類
  • バージョン
  • ライセンス情報
  • ファイアウォールの設定
使用者情報
  • 使用者名
  • パスワード
  • 利用権限
  • 保守契約の有無
  • 保守期間
  • 保守内容
その他
  • PC名
  • IPアドレス
  • MACアドレス
  • メモ

また、上記の必須項目に加えて、CPUやメモリ、ストレージなどのハードウェア情報、インストールされているソフトウェアの一覧や購入情報、廃棄情報など、必要に応じて項目を追加することができます。

PC管理台帳の作成方法

ここからは、PC管理台帳の作成方法について解説していきます。

基本的には、以下のいずれかの方法で作成されることが多いです。

  • Excelなどの表計算ソフトで作成する
  • PC管理ツールを導入する

Excelなどの表計算ソフトで作成する

手軽に取り掛かれるのが、Excelなどの表計算ソフトを使用してPC管理台帳を作成する方法です。

例えばExcelは多くの企業や組織で導入されている表計算ソフトなので、追加コストをかけずに済みます。使い慣れている人も比較的多いことから、導入や運用もしやすいでしょう。また、自由度が高いため表形式で情報を整理しやすく、必要に応じて項目の追加や削除、フォーマットの変更が容易に行えます。

しかし、データ量が増えると、Excelでのデータ管理が難しくなります。また、複数人での共有が難しく、高度な検索機能やレポート作成機能などの機能が不足しているという点も注意が必要です。

PC管理ツールを導入する

PC管理ツールを活用すると、PC管理台帳の作成にあたって自動化と効率化が図れます。具体的には、IT資産の自動検出、情報の一元管理、セキュリティ状態の監視など、複雑な管理作業を支援するツールです。

PC管理ツールを使えば、自動的にPC情報を収集したり、台帳をフォーマット化したりする機能があるため、Excelなどの表計算ソフトで作成するよりも作業時間を大幅に削減できます。また、手作業による入力ミスを防げるので、情報の正確性も向上できるでしょう。

しかし、ツールの導入には初期費用やランニングコストがかかるほか、管理者による設定や運用作業が必要となります。また、特定のベンダーのツールに依存してしまうと、乗り換えが難しくなることも考えられます。

そのため、ツールの選定時には、自社のニーズに合致する機能や、コストパフォーマンスを考慮することが重要です。

PC管理台帳を作成・運用するときのポイント

PC管理台帳を作成・運用するメリットは大きいですが、さらに効率よく進めるためには以下のポイントを意識すると良いです。

  • 定期的に棚卸しを実施する
  • 番号に法則性を持たせる
  • 運用ルールを策定する

定期的に棚卸しを実施する

PC管理台帳の正確性を保つためには、定期的な棚卸しが欠かせません。PCの台数や状態は日々変化するものなので、定期的に棚卸しを実施することで、PC管理台帳の情報と実際の状況を一致させる必要があります。少なくとも年に一度は、実際の機器と台帳の情報を照らし合わせ、不一致がないかを確認することが推奨されます。

また、棚卸しによって使用されていないPCや廃棄予定のPCを発見することが可能です。これらのPCは不正利用される可能性があるため、管理を徹底する必要があります。さらに、使用されていないPCや古いPCを放置していると、無駄な維持費用がかさむでしょう。

PC管理台帳の正確性を保ち、不正利用やコスト増加を防ぐためには、定期的に棚卸しを実施することが重要です。

番号に法則性を持たせる

PCや関連機器に一意の番号を割り当て、その法則性を台帳に反映させることで、管理の効率化を図る方法もあります。

例えば、購入年度やPC種別を番号に組み込めば、特定の年度や種別に属するPCを容易に抽出できるでしょう。連番を使用すれば空き番号を簡単に把握できるので、PCの追加や削除、入れ替えなどの管理作業も効率的に行えます。

法則性は、企業や組織の規模や状況に合わせて自由に設定できます。法則性の代表的な例は、以下の通りです。

  • 購入年度 + 連番
  • PC種別 + 連番
  • メーカーコード + 型番 + 連番

運用ルールを策定する

PC管理台帳の作成だけでなく、運用ルールを明確に策定し、関係者全員が理解しやすい形で共有することが大切です。運用ルールには、台帳の更新頻度、アクセス権限、情報共有の方法など、運用に関わるすべての事項を含めるようにしましょう。

情報の更新頻度や方法を定めて最新の情報が常に反映されるようにするほか、入力項目やフォーマットを統一することで情報の誤入力も防止できます。

まとめ

PC管理台帳は、企業のIT資産管理において不可欠なツールです。正確な台帳の作成と適切な運用により、資産の最適化、セキュリティの向上、コストの削減に大きく貢献します。本記事で紹介した作成・運用のポイントを活用し、効率的なPC管理を実現しましょう。

PC管理にあたっておすすめのサービスが、LCMです。DRSの「PCLCMサービス」では、PCの調達から処分までワンストップで対応しており、企業のPCのライフサイクルに関する課題解決をサポートします。パッケージだけでなく必要なサービスのみをカスタマイズして依頼することも可能なので、PC管理で悩んだらぜひご相談ください。

またDRSでは、IT資産管理サービス「DREAMS(ドリームス)」を提供しています。DREAMSは、PC管理に必要な情報を一元管理するクラウド型のデータベース(DREAMS DB)の提供と、それに伴う運用のサポートを行い、PC管理の適正化と効率化に貢献するサービスです。DRSキッティングセンターを経由するPCは、出荷時の登録と返却時の削除をDRSが実施しますので、PC管理台帳の更新も効率化できます。

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